電子契約のコラム

【クラウドスタンプ公式】必要経費とは? 正しく把握して節税につなげよう


毎年の決算や税務申告は企業にとっても大変なイベントです。
もっとも、決算時期や納税の時期だけが大変なのではありません。なく、事業年度を通じて節税対策を講じる必要がありますしほか、節税対策のために節税のために必要となる必要経費として算入できる経費の領収書などを、保管、管理しなくてはなりません。
多くの書類の仕分けや管理、計上で悩まされている経営者や経理担当者も多いことでしょう。
ここでは節税のために重要な位置づけとなる、基本的な必要経費についてご案内します。

・そもそも必要経費とは

必要経費とはその収入を得るためにかけたコストのことで、通常、収入から必要経費を控除した部分が所得、いわゆる利益となり、その所得に対して税金が課税される仕組みです。
そのため、必要経費として認められる項目をしっかりと理解し、適切に金額を計上することで、所得の圧縮できができ、税金額が減る、という意味で節税にもつながるのです。

〇対象となる所得項目

企業経営など事業を行っていく上で大きく関連する所得項目についてみていきましょう。
事業を行う上でメインとなるのが事業所得です。
商品を売ったり、サービスを提供したりして得た収入から、それを提供するために要した必要経費を控除して求めます。
テナントや土地、駐車場などを貸して収入を得ている場合、事業所得ではなく不動産所得に分類されます。
賃料などの収入から建物などを購入した場合の減価償却費や、毎年の固定資産税や損害保険料、修繕費用などを控除して求めるものです。
雑所得は事業所得や不動産所得など他の所得には分類されないものです。
企業でいえば、事業として行っていない、外でたまたま1回限りで行って得た、事業には関連しない収入などがあたります。
たとえば、経営者がたまたま頼まれてイベントに出席したり、セミナー講師をしたりするなどして講演料をもらったといったケースです。
この場合の必要経費はたとえば交通費や準備にかかった書籍代や、配布資料の印刷代などがあたります。

〇必要経費にできる時期

必要経費にできる時期は、事業年度の1年間です。
個人事業主なら毎年の1月から12月まで、企業なら、定めた事業年度における毎年のはじまりの月から終わりの月までの1年間です。
起業したばかりの年は1年経っていなくても、創業時から12月までか、定めた事業年度の終わりの月までが対象となります。
なお、一定の要件のもとで認められる減価償却費など、税制上、年度をまたがって必要経費に算入できるものがあります。

・必要経費になる勘定科目とは

ここでは事業所得を基本に必要経費に計上できる基本的な項目や、企業でよくある項目についてご紹介します。
事業所得の必要経費としては、たとえば、商品を仕入れた原価やスタッフの人件費、輸送費用や事務関連の消耗品代や梱包資材、製造を行う場合には原材料の仕入れ代金などが該当します。
気になる項目についてみていきましょう。

〇給料に関する経費

正社員やアルバイトなどの非正規社員への給料や、役員に対する報酬なども必要経費になります。
通勤手当などの各種手当や、臨時や業績に応じて支給されるボーナスも必要経費です。
給与やボーナスを支給する際に納付が義務付けられる社会保険料の事業主負担分も必要経費に計上できます。
また、社員旅行などを行った場合、平等な参加を要件とするなど一定の要件を満たさない場合、福利厚生費ではなく、その社員に対する現物給与として勘定を仕分けしなくてはなりません。

〇事務所に関する経費

本社や支社、営業所や店舗を借りている費用や、電気代や水道代などの光熱費も必要経費になります。

〇情報・通信に関わる経費

ビジネスでは大量に使う電話代や、今の時代には欠かせないブロードバンドなどのインターネット関連費用なども必要経費に計上できます。

〇保険に関わる経費

事務所などにかける火災保険をはじめ、業種によって必要となる製造物責任保険や瑕疵担保責任保険、営業車両の自動車保険などの損害保険料は必要経費に計上できます。
従業員や経営者、役員などの死亡退職金や退職慰労金などを支払うために加入する生命保険については、加入の内容や要件によって、全額が必要経費として認められる場合や、保険料の半分が必要経費にできるケース、全額が資産となるケースがありますので、節税対策を兼ねて保険に加入したい場合は、事前によく検討をしましょう。

・必要経費にならないもの

個人事業主の場合、青色事業専従者給与として申請していない家族への給与や、生計を一1にする家族や親族に払った家賃、事務所と自宅を兼ねている場合の自宅の光熱費などは必要経費になりません。
また、所得税や住民税、駐車違反などでとられた罰金なども必要経費には認められません。
なお、事業用の建物や設備、機械や車両などについては、法令上の定めにより、使用可能期間が1年未満のものや取得価額が10万円未満のものであれば、事業に供した年に全額が必要経費となりますが、耐用年数が1年以上や10万円以上の場合は減価償却資産として、法令に定めた年数に従って一定率ずつ分割しての必要経費の計上が認められます。
金額が大きな建物や設備を購入した場合、1度に計上せず、分割できるので長期的な節税にもつながるメリットがあります。

結び:必要経費に関する書類で埋もれている状態を解決しよう

必要経費を計上するには領収書など経費の金額や用途などが分かるものを集めて保管し、帳簿にしっかりとつけた上で、申告することが求められます。
そのため、経理部門などで書類が山積して仕分けやファイリング、保管などで業務を圧迫しているケースが少なくありません。
契約書の電子化による業務効率化やスキャナ保存制度などを導入することで、紙の書類を減らして管理の手間やコストを減らせれば、業務効率もアップすることでしょう。

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